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スルガ銀行株式会社様

スルガ銀行は、長年生産性向上のための業務改革に取り組んでいるが、この度源泉所得税(預金利子税・配当金等)について、各営業店で行っていた納税処理を本部に集約し、NTTデータの「外部連携(「電子申告の達人」カスタマイズオプション)」を使った電子納税の環境を整備することで、毎月延べ約76時間かかっていた処理時間の大幅な短縮と人的ミスゼロという業務改革を実現した。

お客様導入事例パンフレット(スルガ銀行株式会社様)

導入の背景と課題

業務管理本部 業務センター 審議役 藤原 芳子氏

業務管理本部 業務センター
審議役
藤原 芳子氏

スルガ銀行は、各営業店の事務処理を集約するため、業務統括部門である業務管理本部が中心となり、国税、自動振替、口座開設など業務ごとにチームを編成して業務改革に取り組んできた。その取り組みにより、多くの後方業務を集約させ営業店の負荷を軽減してきたが、源泉所得税(預金利子税等)の処理は集約・改善が進んでいなかった。「手作業で納付書を作成するため記載ミスが発生したり、処理漏れがでるなどの問題もあったため、業務を業務管理本部に集約したかったのですが、紙の納付書を作成する必要があるため、集約しても営業店の業務が業務センターに移ってくるだけで、業務改革にはなっていませんでした。」と業務管理本部 業務センター 審議役の藤原芳子氏は説明する。


導入の経緯

藤原氏は、日本銀行主催の他の金融機関と情報交換を行う研修会などで納税業務の効率化方法の情報収集をされており、当初勘定系システムのデータを印刷会社に渡して納付書を印刷する方法を知り、まず導入を検討した。「この方法だと営業店の事務負荷は軽減できますが、結局、本部で1枚1枚チェックし、押印しなければならず、人的ミスは防げない上に、納付書のボリュームからコストも合わないため再検討が必要との結論に達しました。」さらに情報収集を重ねる中で出会ったのが、NTTデータが提供する「電子申告の達人」だった。藤原氏は既にソリューションを導入済みの銀行からNTTデータを紹介してもらい、ソリューションのプレゼンテーションを受けた。プレゼンテーションに参加した関連部署のメンバーからも、その機能や費用対効果が高く評価され、すぐに導入について検討が進められることとなった。検討にあたっては、約1年間かけて、納税データを漏れなく集約できるのか、ミスが発覚した場合の運用をどうするのかなどの業務フローの検証や運用テストを繰り返し実施し、最終的に問題がないことを確認した上で、電子納税を導入することとなった。「導入に際して不安や疑問に思うことを質問表にまとめて、NTTデータに何回も提出させていただきました。その都度、担当者から丁寧な回答をいただき、安心して導入することができました。」(藤原氏)スルガ銀行では、最初は預金利子の源泉所得税の納税業務でのみ利用していたが、運用開始以降、大きな障害も発生せず順調に電子納税ができていたため、続いて投資信託の源泉所得税(配当金等)の納税業務でも電子納税することを決定した。投資信託の源泉所得税(配当金等)の電子納税を行うにあたっては、投資信託システムからのデータを「電子申告の達人」用にデータ変換する仕組みが必要だったため、システムを開発し、こちらでも繰り返し検証やテストを行うことで、電子納税できる環境を整備した。


導入効果

「預金利子での源泉所得税の納付書の作成は、128店舗で各2枚、毎月合計約200枚、その処理に各店舗平均30分かかるので全店で延べ約64時間かかっていた計算になります。さらに、投資信託の源泉所得税(配当金等)は、東京支店で毎月約300枚で約12時間もかかっており、両方合わせて毎月延べ約76時間を費やしていました。「電子申告の達人」を導入したことで、この納税にかかる業務が毎月約3時間程度に大幅に短縮することができました。人件費に換算すると年間百数十万円のコスト削減効果になります。また、データを使って納税処理が行えるので、手作業がなくなり人的ミスがゼロになる効果がありました。」と藤原氏は語る。 もうひとつ目に見えない導入効果として藤原氏が挙げたのが時間の有効活用方法だ。 「事務処理時間を大幅に削減できたことで、営業店への指導を充実して考える時間ができるようになったり、本件が事務の効率化の事例としてチームの中で深掘りした議論ができるようになったことも非常に大きな効果だと評価されています。」


今後の展望

業務管理本部 業務センター 審議役 藤原 芳子氏

スルガ銀行では「電子申告の達人」の運用をより効率化するため、NTTデータが作成した操作マニュアルをベースに銀行内部のシステム名などを記載してわかりやすくしたオリジナルマニュアルと、作業完了時にチェックできる事務フロー表を作成し、関係部署で共有している。こうした工夫が導入後の円滑な運用につながっている。スルガ銀行が目指す次のステップは、2021年10月からeLTAXで対応がはじまる利子割等の地方税分の電子納税であり、すでにその準備がはじまっている。「地方税は国税と同様作業が複雑で、やはり毎月12時間も作業時間を要しているので、電子納税を利用して、業務効率を高めたいと考えています」と藤原氏は、今後の展望を話す。

電子申告とダイレクト納付を利用した納付のフロー

お客様プロフィール

所在地 静岡県沼津市通横町23番地
創立 1895年(明治28年)10月19日
資本金 30,043百万円
事業内容 スルガ銀行は静岡・神奈川を中心に120年以上にわたり金融サービスを提供。企業理念は「あってよかった、出会えてよかった、と思われる存在でありたい。」
URL https://www.surugabank.co.jp/

※ 記載されている内容は2020年11月現在のものです。

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