業務の効率化・事務量の削減のために電子申告を推進
事務所名 | 福岡税務相談所 (東部支所、西部支所、南部支所) URL:http://www.fukuokazeimusoudansyo.jp/ |
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代表者 | 川邊 康晴 |
所在地 | 福岡県福岡市博多区 |
設立年 | 昭和39年 |
平均年齢 | 51歳 |
「達人シリーズ」導入時期 | 平成18年12月 |
システム構成 | デスクトップパソコン 31台、ノートパソコン 19台、プリンタ 12台(※ 4支所合計) |
福岡市内に3つの支所を持つ福岡税務相談所。業務の効率化・事務量の削減のために電子申告を推進する。
福岡税務相談所西部支所 支所長(専任税理士) 竹上 太郎先生、業務部長 川田 哲章様、本部業務運営課 課長 一木 秩明様(写真右から)にお話をお伺いしました。
業務部長 川田 哲章様
川田-福岡税務相談所は福岡市内の個人経営の小規模事業者に対し、会計帳簿の記帳から税務申告までの一貫した継続指導および納税知識の普及を行うという理念の下、商工会議所、税務署、税理士会の3者が協議の上、昭和39年に福岡商工会議所が設立した会員制の非営利団体です。福岡市内に3支所(東部支所、西部支所、南部支所)あり合わせて約3,000名の会員の方がいます。各支所には専任税理士がおり、税務相談所の理念の下お手伝いいただいています。
会員の方から低廉な会費をいただき、記帳指導員が訪問などにより帳簿の指導をし、確定申告に向けて対応しています。会員の方は年配の方も多いので、訪問して修正すべきところや、いろいろな相談を受けるので法人と違い手間はだいぶかかりますね。
業務部長 本部業務運営課
課長 一木 秩明様
一木-以前はすべて手書きで記入していました。一人あたりの担当する件数も100~150件近くあり、提出する申告書・決算書・添付資料が多く、職員が手分けし、福岡市内各署へ直接提出していたため、受付印受領と提出までの往復時間がかかり、相当の事務量でした。
この事務量を減らすために、数年前より業務の効率化(機械化)をするにあたって、まず、年末調整、所得税の確定申告についてシステムの導入を検討していました。
システム導入の決定要因は低コストと電子申告の一括署名・送信です。福岡税務相談所は会員数が多く、国税庁のe-Taxクライアントソフトでは1件ずつ署名・送信する形になりますので期限内に多数の会員について送信可能か不安がありました。さらに、年間の運用コストが予想以上に高くなること、申告書を作成後に再度電子申告用にデータを入力し直すなどの事務量が増える心配がありました。そんな時にオリコンタービレさんから「達人シリーズ」は申告書データを簡単に電子申告データに変換することができ、「達人Cube」で一括署名・送信ができることを伺い、コスト面も他のシステムと比べて圧倒的に安価であったことで「達人シリーズ」を導入することにしました。
西部支所 支所長
専任税理士 竹上 太郎先生
竹上-うちの場合は職員の年齢層も高いので、新しいことにチャレンジすることは大変だとは思いましたが、本部やオリコンタービレさんの支援を受けながら、各支所のパソコンに詳しい人が中心となってスムーズに導入することができましたね。
製品名 | 年間利用料 | |||
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申告書作成ソフト | 消費税の達人 | Pro | ダウンロード版 | 31,900円×3 |
所得税の達人 | Pro | ダウンロード版 | 51,900円×3 | |
年調・法定調書の達人 | Pro | ダウンロード版 | 39,900円×3 | |
申請・届出書の達人 | Pro | ダウンロード版 | 33,900円×3 | |
データ管理の達人 | Pro | ダウンロード版 | 49,800円×3 | |
電子申告の達人 | Pro | ダウンロード版 | 36,000円×3 | |
達人Cube | ウイルス対策 | (月額950円×12か月)11,400円×3 | ||
追加5アカウント(合計10アカウント) | (月額2,850円×12か月)34,200円×2 | |||
追加15アカウント(合計20アカウント) | (月額6,200円×12か月)74,400円 | |||
年間利用料金合計 | 907,200円 (1支所あたり 302,400円) |
一木-オリコンタービレさんに研修会を2回行っていただきました。
1回目の研修では「達人シリーズ」の操作方法についてでしたが、今まで手書きで行っていてパソコンの操作方法もまったくの素人で何をどう使えばいいのか正直分かりませんでしたが「達人シリーズ」の入力方法は簡単でした。
2回目の研修は申告直前に電子申告中心に行っていただきましたのでより理解度が高まり、電子申告に対する不安が解消されました。
竹上-また、ヘルプデスクにもよく電話させていただきました。パソコンメーカの様に、なかなかつながらないのかと思っていましたが、達人ヘルプデスクは、すぐにつながり適切な回答をいただけたので大変助かりました。申告時期の電話が混み合っている時にはオリコンタービレさんのヘルプデスクにも質問させていただきました。
竹上-会員の方には予定を決めていただき、申告時期は必ず来所していただいています。そして、対面方式で申告書を作成し、納得していただくまで説明いたします。最終的にプリントアウトしてお渡しして、同意していただいた方のみ電子申告で送信しています。
川田-電子申告を行うことで業務は大きく効率化され事務の省力化が図れました。具体的には、今までは5日分くらいの申告書をまとめて税理士先生に税務署に持っていってもらい、税務署の受付印をもらい、それを会員の方に渡していましたが、その必要もなくなりました。修正が必要な場合も、紙申告の場合は、また判をいただかなければいけませんが、電子申告なら会員の方の了解さえ取れれば判をいただかなくても修正ができます。3月14日に持ってこられた訂正申告でも問題なく対応できました。
竹上-会員の方に不安感を与えないために”福岡税務相談所として電子申告を送信しました”という判を作りました。何かトラブルがあれば福岡税務相談所と税務署で解決しますよということになります。もちろん、電子申告を行うことの同意書はもらうようにしています。”電子申告ではなくて窓口に持っていってくれ”と後で言われてトラブルになると困るので、電子申告を行うことの同意書を必ず記入していただきました。あらかじめ本部のほうで小さなトラブルでも起こることを想定してさまざまな準備していたので、個々の支所としては決められたとおり対応すればよかったので、大きなトラブルもなく電子申告に対応することができたと思います。
福岡税務相談所オリジナルの判を作成した
一木-電子申告をスムーズに運用していただくために、本部にて全支所からエラーや操作に関する情報を取りまとめて全支所に情報を発信して共有化を図りました。一つの支所で起きた事象をきちんとフィードバックしておけば他の支所で同じ事象が起きた時に対応する時間が短く済みますからね。電子申告がうまくいった要因でもあると思います。
竹上-結果的には4支所に税務署より感謝状をいただきました。昨年まで電子申告に対応していなかったのですが、導入初年度に3,000件近い電子申告を行ったことが評価されたのだと思います。今後も業務の効率化、事務量の削減のために電子申告を行っていきます。
取材時期:2008年7月 取材協力:株式会社オリコンタービレ
※ 敬称を省略させていただいております。